「あなたを動物に例えると?」と言う質問を。
何度か見かけたことが、あります。
実際に面と向かって訊かれたことは。
なかったとは思うのですが。
話のネタとして、ネット上や。
本の中で、何度か目にするので。
わたし自身、考えたことが。
何度か、あります。
──わたしは昔。
似たようなことを考えたときには。
『ヘビ』と、していました。
昔から、他人事(他蛇事?──なんて読むんです、これ)としか、思えなかったので。
だって、わたしは昔から。
対象となる事物をじぃっと観察し。
あわよくば捕食し。
自分のモノに、してきたのですから。
職人肌のかたなんかは。
「これは見て技術を盗むんだよ」なんて言いますが。
まさしく、それです。
手本を文字通り見習うこと──これが、わたしの成長の糧とも言えます。
……そのために手段を選ばない傾向にあることも。
自身をヘビと形容する理由です。
──ですが、最近は。
そうでもないなぁと、思えてきたのです。
確かに、狡猾に動くけども。
爬虫類みたいに変温しないしなぁ、と。
なので、最近はこう思うのです。
わたしは──タヌキである、と。
……。
………………なおよろしくない?
とは言われましても。
わたしはそうだと、思えてならないのですよ。
社会人になってからと言うモノ。
どうも、タヌキらしいなぁって思えてきていて。
嘘は吐かないまでも。
言って不利になることを言わなかったり。
相手に自身の本意が伝わらないよう表面上のことを伝え。
あとで言及されたときに「だってそう言ったじゃん」と言い包められる言動をすることが多くなった、とか。
大人は穢い、なんてよく言われます。
わたしも思います──大人って、穢いです。
そう、このわたしも。
ですが今さら、それがなんなのでしょう?──他者がどうあれ。
わたしは、わたしでいれればそれでいいのです。
無論、皆さんも──あなたも。