最近、読んだ小説に。
電車の中で人が鬱積していく話が入っておりまして。
取り敢えず、最初の話と言うこともあり。
さっくりと読み通してはみた──のですが。
どうにも、その登場する鬱積と言うのが。
それほど共感できなかったんですよね。
……いや、理解はできます。
状況も分かりますし、そう思いたくなった原因についてもよく分かりましたが。
なぜ他者についてそこまで鬱憤していくのか、と。
そこに出てくるのは赤の他人だけなのに、と。
不思議な気持ちになりました。
特に、「自分がこう言う境遇にあるのだからこれも当然だ」と言う理屈については理解不能なのです。
では、その境遇ではなくなれば当然のことではなくなるのか、と。
その境遇に依存し利用しているにも拘らず、それを恰もよろしくないことのように思っている──と言うのが。
なんとも、珍妙で。
滑稽だな、とは思うのですが。
実際にそう言った人がいると分かれば。
お近付きにはなりたくないなぁと、思わざるを得ないのです。
──そう、ただいま僕は。
電車の中に、いるのです←