今年の元日。
母と買い出しに出かけたときの話。
買い物籠を積んだカートを押しているわたしの前を。
通り過ぎる男性がいました。
そのときは、〝上のほう〟からも。
外出の規制は出ていなかったためか、それなりに人が出歩いていたのですけども。
人が多いのが好きじゃないわたしは。
その、目の前を通り過ぎる男性を見ていて。
ぼーっと、してきたんですね。
そうしたら──いつの間にか。
視界が、赤く着色されて。
喧騒も、電灯の音も、くぐもって聞こえて。
引き攣った笑いが込み上げてきたわたしは。
その男性にカートを突っ込ませて。
バランスを崩し転倒した男性に向かって。
近くの酒瓶を割った凶器で、相手の顔を……何度も、何度も。
……。
………………と言う景色が見える、と自覚したら。
視聴覚が元に戻ってくれて。
男性はそこから5mほどの場所まで離れてたので──実際の秒数にして、3〜4秒ほどしか経ってなかったんでしょうか。
実際には、3分ほど経っていた心地でしたけども。
こう言うのも久々だなぁと、思ったモノです。
──えぇ、無事でよかったです。
その男性も──そして、わたしも。
……。
………………思えば、福利厚生の一環で心理相談ができるんでしたっけ。
前の職場では、遠慮なく受けていたのですけども。
今の職場では、使ったことなかったですねぇ。
試しに、使ってみるとしましょう。
そうですねぇ──自分の問題は、自分で処理しなくては。