──ぺた
昔は苦手だったのに。
今では大好きな行為があるとすれば。
お風呂、ですね。
入浴をするのが大好きです。
じっくりと湯船に浸かりつつ。
思い浮かんだことを延々と考えるのが。
そして、飽きた頃にぼーっとして。
何か閃いたら『ゆっりーか！』……とは別に言わないですが←
言いませんよ、ギリシャ人じゃないですし。
言いたくなるときもありますけども──普段、大したこと考えてませんし。
以前だったら、大発見だと思えていたことが。
今では、当たり前に近くなってしまっているので。
驚くことはあっても。
そこまで喜ばないなぁ、と言うのが本音です。
しかしながら。
湯船の中のほうが、何かと閃くんですけどね。
リラックスして。
過集中が解けるからでしょうかねぇ。
抱えていたモノがお湯に溶けていって。
排水口へ流れていくような──もちろん、イメージですよ。
物理現象だったらまずいことになります。
だってまた浴槽にお湯を張らなきゃいけなくなりますからね。
嫌ですよ、せっかく温まっていたのに。
今時期は寒いので湯冷めもし易いんですから──こほんっ
えぇ、至福ですよねぇ。
お風呂上がりに炭酸水を飲めるとさらにいいです。
それが僕の。
ささやかな、幸せです。
……あれ、どうしたんですか？
少々、物足りなかったですか？
それとも、ダークさやビターさが。
恋しく、なってきたんですか？
──そう、ですか。
あれ？
足音が聞こえませんか？
ほら──そこに。
