仕訳る話
言い訳ってなんなんでしょうね。
仕方がなかった事情を説明すること、と言うような意味でしたっけ。
と言うことは、物事を説明することや。
訳を話して詫びることも、同様なのでしょうねぇ。
……なんて、調べたらデジタル大辞泉によると。
言葉を別々の意味に分けて使うこと、と言う意味もあるそうで。
なるほど、言い分けか、と。
言葉の仕訳、略して言訳──とも言えそうです。
……で、なんで言い訳ってなんなのか考えたかと言うと。
心理学の用語で「獲得的セルフハンディキャップ」と言うのがありまして。
自分自身に敢えて不利な条件を与えることで。
自身を防衛しようとする状態や事柄を指すのですよ。
試験前に部屋の大掃除をしたくなったり。
億劫な業務の〆切が近いのに職場の同僚からのどうでもいい仕事を安請け合いしたりと。
そんなのを指します。
えぇ、全部わたしの話ですがナニカ?←
こんなことをなぜするのかと言えば。
一般的に、獲得的セルフハンディキャップについて知っているかたからすれば。
それは、自己防衛のために。
何かできなかったときの保険──つまり、言い訳──を、用意しておきたいからだと。
そう、思いがちですが。
果たしてそうでしょうか、と言うのが肝なのです。
煮詰まった状態で、試験勉強を続けるほうが成果が上がるでしょうか。
〆切の近い業務を正確に遂行できるのでしょうか?──寧ろ。
過集中し他のことに注意が向かない状態だと。
それ以外に勝ち筋や抜け道があっても気付かないので、どん詰まりになってしまうんじゃないでしょうか。
となれば、問題は。
試験前に大掃除をしたり、同僚からのどうでもいい仕事を安請け合いしたりすることにはない、と言うことになりますね。
本当の問題って、そりゃあ。
そんな遠回りをしておきながら試験に失敗したり、〆切を過ぎて業務が滞るところにあるわけです。
じゃあ、わたしは両者ともできなかったのか。
──いいえ、できるのです。
おかげさまで、できるのです。
言い訳にはなりますが──遠回りしたおかげで、できたのですよ。
……さぁて、皆さん。
言い訳って、なんなんでしょうね。
言い訳と言うのは、言えたらスッキリするモノです。
実際、成果が上がれば周囲は聴き易いですし──「言い訳だから」と一蹴することも少ないでしょう。
それに、成果を上げて言い訳するのと。
成果を上げられず、言い訳するのとでは。
着地点が、大きく異なることでしょう。
皆さんは──あなたは、どちらでしょうか。
わたしは、どちらでしょうねぇ。
取り敢えず部屋の片付けが面倒ですし睡眠が大事なのでそろそろおやすみしまーす()