誰かのことを知りたいとか。
分かりたいと、思うのなら。
その人と話すといいのでは。
と、思うわけなのですけど。
なぜそこで心理学を専攻しようと。
思えてしまうんだろうと不思議で。
だって、心理学ってつまり。
行動を予測する学問ですよ。
人の行動にはパターンがある程度あって。
それを元に『Aとなる確率が高いな』と。
予想し、動くための。
学問なのですからね。
大体の行動の予測の目処が付いたところで。
その人がパターンに当て嵌まるかは別です。
そして、そのパターンに当て嵌まったからと言って。
その人のことが分かる──なんてことはあり得ない。
分からない、なんて言わせません。
特に──心理学を専攻した人には。
あぁ、ところで。
自分はどうです。
自分のことは自分がよく分かってる、なんて。
どうしても、詭弁としか思えないのですけど。
そのことについて分かりたいとは。
思えないモノなんでしょうかねぇ。
と、すれば、そうだなぁ。
誰かについて分かりたい。
そんな思いは、木っ端微塵に砕け散るでしょう。
断言しますが──えぇ、心理学を専攻する者は。
肝に銘ずるべきです。
なんとしてでも、ね。