以前、僕が受け持っていた塾生が。
中学校の教師になった、なんて話が聞こえてきました。
えぇ、悪いことではありません。
寧ろ、いいことです──なんにせよ、定職に就いたなら。
反社会的な職業ではない限りは。
えぇ、いいモノとしておきましょう。
……それにしても、不思議なモノです。
僕の受け持った塾生は挙って。
「学校の先生になりたい」
なんて言うのですから。
中には、「研究者になりたい」と言う子もいましたが。
えぇ──とても、不思議なモノです。
別に、医者でも行政書士でも公務員でも。
サラリーマンでもデザイナーでも──なんでもよかった筈なんですが。
高確率で、「学校の先生に」と言う回答で。
これはなんぞや、と。
……あ、公認会計士になりたいと言う子とか。
野球選手になりたいと言う子もおりましたっけ──あと。
あの子はどうしていることか──僕が塾講師業を退くときに。
学習についての方法論や。
塾を移すならこう言う塾かどうかを見るといい──とか、色々と伝えたと思います。
ですが、決して。
今の塾に居続けることだけは、推奨しなかったなぁと。
かなり、もったいなかったですし。
偽物だらけの塾に居続けても、潰れるだけでしたから──特に、市立の中学校に通っている身であればなおさら。
──嗚呼、どうしていることでしょう。
退いて4年が経とうとしているのですから──面白いモノです、本当に。
後悔のない日々を謳歌していて、よかったなと。
やっぱり──今でも、思うのです。